飯ヶ岳は、山口県山口市徳地にある標高937.3mの山である。登山ルートは国有林管理者の人たちが開いたもので、一般のハイカーにも開放されている。滑ら松の生育地がある。山頂からほぼ360度の展望が得られ、西中国山地の山々が展開する。沢登コースの登山道周辺には国有林であるブナの巨木を見ることができる。登山口駐車場を少し下ると、森の巨人たち100選に選ばれている三本杉がある。
莇ヶ岳〜弟見山の縦走路から見る飯ヶ岳 | 大きな地図で見る |
歩行距離 | 3.0km |
所要時間 | 2時間40分 |
累積標高差 | (+) 352m (-) 352m |
コース | 車道終点登山口09:50 → 巻道分岐10:20 → 主稜線鞍部10:55 → 飯ヶ岳11:10 → 巻道分岐11:50 → 車道終点登山口12:30 |
早朝、萩の自宅を出発、国道9号線から県道489号線に入る。大原湖とふれあいパーク大原湖キャンプ場の200m北の橋を渡り、ガードレールの無い滑川(なめらがわ)沿の道を抜けジグザグの砂利道の林道に入り、登山口のある工事現場の駐車場に到着する。相当山深くまで来たような印象である。山口県の山のウイークデーは、いつも登山者は少なく、単独登山はいつも不安で小さい冒険でもある。
駐車場の左奥に案内図があり、その先の沢に目立たない登山口がある。まず滑川渓谷に架かる丸太橋を渡り、尾根道の登山道に入る。しばらく行くと滑松生育地がある。滑松(なめら)とは付近に生育する樹齢200年以上のアカマツの通称である。材質の良い滑松は、過去に錦帯橋の修理材料としても使用されたとのことだ。真っ直ぐ天に伸びる滑松の巨木の高さは30mもあるだろうか。
急登を過ぎると、沢ルートへの分岐がある。今回は右の沢ルートに行くことにする。一旦谷に下り、しばらくすると沢登りルートの分岐がある。そこを少し過ぎたところで沢に出る。そこを50mほど登る(沢自体を登るので増水時には無理かも・・・)。ブナやクヌギの巨木森をアップダウンしながら進む。深い笹をかき分けズボンはずぶ濡れになる。深い森の中に入る。この森の木々の豊かさは、西中国山地の山の中でもトップクラスであろう。枯木にはたくさんのキノコが生えている。急登を過ぎると主稜線鞍部(雀谷山〜飯ヶ岳の縦走路)に出合う。そこを左に曲がる。右側の視界が徐々に開け莇ヶ岳・弟見山の稜線が見えてくる。途中黒茶色の大きなカエルを発見。最後の急登を登り切ると、こぢんまりした広さの飯ヶ岳山頂(937.3m)に達する。山頂からはほぼ360度の視界が開け、十種ヶ峰、莇ヶ岳・弟見山、野道山、三ツヶ峰、高岳山などの名峰が展開する。少し木々が高くなり視界が遮られつつある。山頂での昼食は、カップラーメンとバケット。
昼食ののち登ってきた道とは反対側の南西尾根ぞいに下山開始。笹の生い茂る急登を下る。左には飯ヶ岳山頂が垣間見える。20分下り沢ルートへの分岐まで戻ってくる。あとは来た道を巨大な滑松を見ながら下山。今日も無事自家用車まで帰着する。山の神様に感謝する。帰り道、駐車場のすぐ近くにある三本杉に立ち寄る。推定樹齢300年の天然杉で、周りに囲いが作られ大切にされている。固有材の代表的な巨樹・巨木として「森の巨人たち100選」に選出されているとのこと。とにかく深い自然に浸ることができ満足した一日であった。
今日は快晴 |
登山口のある工事現場の駐車場を出発する。 |
登山口の側にある案内図 |
登山口に入りしばらくすると滑松の成立地がある。 |
真っ直ぐに伸びる滑松の巨木 |
新緑のブナの巨木群 |
沢登コースの方向に進む。 |
沢の道を歩く。 |
沢を進み、森はどんどん深くなっていく。 |
神秘的な巨木群の中を歩く。 |
キノコが生えている。 |
大きいカエル発見!! |
尾根道に出合い莇ヶ岳が見える。 |
弟見山 |
十種ヶ峰 |
稜線でつながる莇ヶ岳と弟見山 |
飯ヶ岳山頂に達する。 |
飯ヶ岳山頂にて |
飯ヶ岳山頂から北北西方向を見る。大蔵ヶ岳と十種ヶ峰が見える。 |
飯ヶ岳山頂から北方向を見る。野道山が見える。 飯ヶ岳山頂から北北東方向を見る。野道山と三ツヶ峰が見える。 飯ヶ岳山頂から北北西方向を見る。高岳山と弟見山が見える。 飯ヶ岳山頂から東方向を見る。 飯ヶ岳山頂から南方向を見る。 飯ヶ岳山頂から南西方向を見る。真田ヶ岳、白石山が見える。 飯ヶ岳山頂から西方向を見る。 防府市(南西)の方向を見る。矢筈ヶ岳、右田ヶ岳、真田ヶ岳が見える。 |
↑往路とは反対方向に、ロープが張ってある急登を下る 飯ヶ岳山頂が見える。→ |
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下山時再び滑松を見る。 |
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< 駐車場から車で下ったところにある三本杉を見る。 杉の周囲には、立派な木製の囲いがある。 三本杉(現地解説) 推定300年(天然木) 平安時代末期、源平の戦いで消失(1180年)した東大寺の再建用材を切り出した地が、ここ滑山国有林です。その後東大寺領から東福寺領、大内時代を経て毛利時代へと変換し、御立山(藩有林)として管理されました。(1609年)毛利時代に芽を吹き、三本の杉が寄り添うように成長した様と毛利時代の産物として歴史的な価値から、先代が貴重な財産として唯一したもので、いつからか人々から「三本杉」と呼ばれ親しまれています。平成12年4月、林野庁の次世代に残すべき国有林の代表的な巨樹として「森の巨人たち100選」に選定されました・・・。 |
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